「鴨川とネパール」というとまったく関係のない地名のように思える組み合わせかもしれません。
しかし、鴨川とネパールには実はとても似通っている点が多いということをご存じですか?
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自然豊かな天空の国
鴨川とネパールの共通点を説明する前に、まずネパールという国について少しおさらいをしてみましょう。
ネパールは北をチベット、東西と南をインドに接する山国で、面積は約15万平方キロと、日本の半分以下という大きさです。
また、ネパールの国土の多くを海抜4千メートル以上のヒマラヤ山脈がしめていて、世界で14ある8千メートル級の山のうちの8つが存在することから、ネパールは「天空の国」とも言われています。
そんな神秘的な山々を求めて、世界中からエベレストをはじめとする山々を目指すトレッカーやクライマーが集まって来る国でもあります。
日本とネパールのつながり
日本とネパールのつながりは実は非常に歴史が長く、約200年前に禅僧だった河口慧海(かわぐちえかい)がチベットへ向かう途中、ネパールに立ち寄ったことに始まると言われています。
また、明治の初めにはネパール人の学生が海外に派遣された時期があり、その留学先として日本が選ばれるなどの縁を重ね、第二次大戦後には正式に国交が樹立、昭和31年には東京にネパールの大使館が誕生、昭和43年にはカトマンズにも日本大使館が設立されました。
日本人とネパール人は、まじめで謙虚など非常に似通っていることだけではなく、文化的な面でも日本はネパールから中国やインドなどを介して様々な影響を受けていることもあり、二つの国は長く友好的な関係を築いてきました。
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鴨川とネパール
この10年で日本で暮らすネパールの人々は10倍に増加したとも言われています。
特に日本人の間では「ネパールといえば料理」というイメージが強いかもしれません。
この「食」ということが鴨川とネパールのつながり。
街で見かけるネパール料理店では、「カレーとナン」などという看板を見かけることがありますが、実はネパールでは「ナン」はほとんど食べられることはありません。
ネパールの人の多くが主食としているのは日本人と同じく「お米」です。
特に「ダルバート・タルカリ」という、豆のスープにお米、スパイスを使った野菜中心のおかず、アチャールと呼ばれるお漬物の定食はネパールのおふくろの味ともいえる存在です。
そのためネパールは多くの山に囲まれた土地柄ながら、ネパールの人たちは昔から山の斜面に棚田を作り、お米を栽培しています。
そして棚田といえば、鴨川の大山千枚田。
大山千枚田は急傾斜地に作られた大小345の田んぼで、日本で唯一雨水で耕作を行っている天水田として有名です。
この大山千枚田の風景は、ネパール各地に広がる棚田の風景に非常にそっくりなのです。
そのため、ネパール人の中には大山千枚田の風景に郷愁を感じる人も多いそうとのこと。
ネパール人、そして鴨川の人々にとって千枚田は、海を越えて人と人とをつなぐ共通点の原風景なのかもしれません。
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