大房岬自然公園 キャンプと自然・歴史体験を満喫できるスポット

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「大房岬自然公園(たいぶさみさきしぜんこうえん)」は南房総市の最西端に位置し、高さ約80m、突き出した長さが2kmと小さな岬ですが、館山湾、浦賀水道、富士山などを望むことのできる自然あふれる観光スポットです。

大房岬自然公園には、自然豊かな森林、海に囲まれ、キャンプ場からホテルまであり、ちょっとしたリゾート気分を味わうことのできる公園となっています。

さらに、江戸時代末期から太平洋戦争まで使われていた要塞跡が残されていて、歴史的にも重要な場所として大切に扱われている場所。

大房岬自然公園のキャンプ場は、とても人気があり、かまどや炊事場といった設備が整えられ、キャンプファイヤー場の利用も可能になっているのです。

大房岬自然公園は、ちょっとしたハイキングコースとしても格好の場所。

公園を、急ぎ足で一周するだけでも約1~2時間はかかります。

急な斜面の階段、洞窟、滝、海岸公園など、自然いっぱいのですので、ハイキングする場合、軽装ではなく、ある程度の準備して臨みましょう。

大房岬自然公園展望台からは、周囲の海や山が一望でき、関東富士見百景にも選定されたほどです。

夏のキャンプでがっつり夏休みを満喫したり、旅行がてらちょっと寄り道して絶景を楽しむのはいかがでしょうか。

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大房岬自然公園

大房岬自然公園は、全長約4kmの遊歩道があり、展望塔、第1展望台、第2展望台と複数の展望台が設置され富士山を望むことができる絶景スポットです。

展望台から見る夕日はとっても感動的。

房総観光には欠かせないスポットのひとつです。

インフォメーションセンター

大房岬自然公園公共駐車場には、インフォメーションセンターがあります。

ここでは、無料でボールなどの遊び道具の貸し出し、地元のおいしいアイスなども販売しています。

公園内の注意事項なども掲示されていますので、確認してから公園内に入りましょう。

手作りの丸太ベンチ

大房岬自然公園公共駐車場すぐそばには、手作りの丸太ベンチがあります。

手作りであるため、少し動いてしまうこともありますので、そっと座りましょう。

ちょっとした、キャンプの雰囲気を味わうことができますよ。

展望塔

大房岬自然公園の入り口付近にそびえる展望塔。

高さ15mの鉄筋コンクリート造りで、自然公園の周囲を見渡せることができます。

運動園地

展望塔すぐちかくに、運動園地があり、お子様とサッカーなどボール遊びをするには絶好の場所です。

運動園地には、トイレが設置されていますので、存分にピクニック気分で遊んだり、お弁当を食べたりするには最高の場所です。

ただし、自動販売機など飲み物は販売されていませんので、お弁当と一緒に飲み物も持っていきましょう。

自然公園ですので、ごみは放置せずお持ち帰りください。

キャンプ場

大房岬自然公園の最大の魅力、キャンプ場です。

キャンプ場には、第1・第2キャンプ場があり、利用期間は、12月29日~1月3日を除いて、通年行うことができます。

利用時間

チェックイン 13:00~16:30

チェックアウト 08:30~11:00

デイキャンプ 09:00~16:00

利用料金

1泊1張620円

(テントの大きさが6人以上のもの、または前室付は2張分の料金)

予約

キャンプ

利用月の1年前の1日09:00~電話にて受付

(8月10日予約の場合、前年8月1日09:000~受付)

デイキャンプ

利用月の1か月前の1日09:00~電話にて受付

(6月10日予約の場合、5月1日09:00~受付)

なお、オートキャンプ場はありません。

ゴミなど

燃えるゴミ(紙、ビニール、生ごみなど)に関しては、南房総市指定のゴミ袋を購入し、分別して所定の場所に出しましょう。

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大房岬の地質

大房岬には、海食崖(かいしょくがい)美しい縞模様(しまもよう)が傾いて、地層が斜めに向かい合っている向斜構造(こうしゃこうぞう)になっています。

これは、横方向からの圧力によってできたものです。

大房不動滝と業者の窟(いわや)

大房岬自然公園の南芝生園地には、大房不動滝があります。

西暦701年、伊豆の大島に島流しとなった役の小角(おづぬ)は、毎夜、大房岬へ飛んできては窟(いわや)を掘り、不動明王の象をまつったと伝えられています。

その頃、付近を荒らし回っていた海賊を小角がこらしめたことから人々は感謝し、不動明王をを熱心に信仰しました。

これが大房不動の始まりです。

851年、訪れた慈覚大師(じかくたいし)によって海賊の子孫として差別されていた童女(どうじょ)が救われ、金の竜となって天に昇ったことから、堂舎(どうしゃ)は滝淵山(たきふちさん)・竜善院(りゅうぜんいん)と名付けられました。

1441年には、結城(ゆうき)の戦いに敗れて安房の国へ逃れてきた里見義実(さとみよしざね)も、この滝で身を清め、不動尊に武運を祈願しています。

初代の石造りの竜は欠け落ちて久しく、ようやく平成7年、新たに2代目が誕生しました。

増間島

第2展望台から近くの洞穴方面に海岸に降りると、増間島を見ることができます。

大雨でこの地に流されたとされる逸話があります。

海へ流された島(増間島)

昔むかし、増間村に、二日二晩ものすごい大雨が降り、水神様(すいじんさま)を祀(まつ)ってあった川の中の島が流されてしまいました。

信心深い村人たちは、大勢で川を下りながら島を探しましたが、見付からず、海へ出てしまったのです。

皆(みんな)がっかりしましたが、「ついでに海も探してんべえ」と船を雇(やと)い、那古船形の海岸沿いに多田良村の大房岬の端(はな)まできますと、そこに似た島がありましたので、「えらく大きゅうなったが、俺(おら)が村から流れてきた島に違(ちげ)えねえ」と大喜びして、引いて帰ろうとしましたが、どうしても動かないので、仕方なく「増間(ますま)島」と名付けて水神様を祀り、村へ引き上げました。

それを知った多田良村の人たちは、「そんな馬鹿な話があるか、あの島は大昔から、あそこにあった」と言ったそうですが、増間村では一人残らず、自分たちの見付けた島は、本当に増間から流れていったものと信じていますから、正月と秋祭りになりますと、村の代表が、水禍(すいか)が起きないよう願い、島の水神様へ供物を持ってお詣(まい)りに行きました

引用:南房総市

雀島(すずめじま)

雀島は、大房岬と館山駅との間にある島です。

外房にある雀島のように雌雄で存在しているのではなく、単独で存在しています。

大房岬付近にある、雀島は、もともと雀島という名前だったのではなく、源頼朝が雀島明神に先勝祈願したとき、鎌倉に向かって「進め、進め」と言ったので、進め島と言われていたのが、雀島になったとされているのです。

おそらく、外房にある雀島と勘違いした人が、そのまま名付けてしまったのではないでしょうか。

弁財天の洞窟(べんざいてんのどうくつ)

伝説によると「約1300年前、人々を苦しめていた海賊が役(えん)の行者(ぎょうじゃ)に捕らえられて、この洞窟に閉じ込められ、慈覚大師(じかくたいし)に助けられて金の竜となって天に昇り、その抜け出した跡がこの洞窟である。」と記されています。

この洞窟は奥が深く、まだどのくらいの深さか確かめられていません。

館山市の那古弁天(なごべんてん)の洞窟まで続いているとか、さまざまな昔話が伝えられています。

戦争文化財

大房岬自然公園には、たくさんの戦時中の戦争遺跡があります。

一見、歴史跡であると気づかないものもありますが、黒船来航あと、東京湾を守るためのかなめの場所であったとよくわかる場所になっています。

魚雷艇基地跡

出典:大房岬公園

海岸公園に降りていくと、コンクリート製のレールが引かれているところがあります。

絶壁には、射撃訓練をしたと考えられる射撃跡が残されています。

要塞跡地(探照灯格納庫)

昭和3年、帝国陸軍は東京湾防衛のため、大房岬を買収し要塞化する工事に着手しました。

現在も残る最大の施設は探照灯格納庫で、供えられた探照灯は当時としては高度な性能であったとされています。

要塞跡地(発電所施設)

出典:大房岬公園

探照灯には大きな電力が必要でした。

そのために、発電所を建設し、50馬力のディーゼルエンジンで高性能だったとされています。

砲台跡

出典:大房岬公園

運動園地にある、トイレの前に花壇があります。

この花壇こそ、砲弾跡なのです。

一見、花壇にしか見えませんし、何も表示されていませんのでわからないかもしれません。

砲台は、帝国海軍の巡洋艦の副砲、口径20センチカノン砲が配備されていました。

その他にも、戦争文化財があります。

大房岬自然公園で、ぜひ探してみてください。

大房岬ビジターセンター

大房岬自然公園内にあるビジターセンター1階。

ここは、大房岬自然公園に関するちょっとした博物館になっています。

大房岬がどのように形成されたのかなど、地形・生態系についての展示が行われています。

アクセス

大房岬自然公園

所在地:千葉県南房総市富浦町多田良1212-29

TEL:0470-33-4551

FAX:0470-33-4663

MAIL:park_taibusa@chiba-ns.net

交通アクセス

富津館山道富浦IC~大房岬自然公園公共駐車場(約15分)

電車

JR内房線 富浦駅下車 タクシー(約10分)

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